株式会社韓国山本(徐吉榮〔ソ・ギルヨン〕社長、従業員71名)は、日本の株式会社山本製作所(東京都板橋区清水町)の海外グループとして、1973年に韓国の馬山自由貿易地域に設立され、主に時計の文字盤の生産を行なってきました。しかし、韓国山本は今年初め、経営に行き詰まり、ついに06年7月3日に稼動停止に陥りました。
 韓国山本労働組合(孫美子〔ソン・ミジャ〕委員長、組合員58名、韓国労総傘下の金属労連所属)は、徐社長の辞任と雇用維持、工場再稼動を要求して労使交渉に入りましたが、韓国山本の徐社長は7月11日付で社員の個人口座に退職慰労金を一方的に振り込んだまま、行方不明になっています。
 また日本の山本本社は、「韓国山本は外資企業であっても韓国法人だ。当社は当事者でない。従って今後も労使問題に関しては韓国労働法に基づいて韓国内で解決すること」と突っぱねた対応に終始してきました。廃業・社長行方不明という状況の中で、韓国山本組合員たちは工場を占拠し、現在まで解雇撤回・工場再稼動を求めて闘いを継続しています。
 また、韓国山本労組遠征団が話し合いを求めて来日し、支援者とともに7月28日、8月4日、8月11日の3回にわたって山本製作所を訪問しました。しかし、3回とも山本本社側は会社正門のシャッターを下ろし、通用門の門扉も固く閉じたままで、応対した社員は「責任者は不在、要求があれば、門越しに書面を受け取る」という応対に終始しました。
 私たちは、一昨年の韓国シチズン争議のときもそうでしたが、日系企業が都合のいいときに韓国に進出し、経営が悪化すると現地の労働者のことは省みず、一方的に工場閉鎖、海外移転していくというありように強い憤りを覚えます。
 今回の日本の山本製作所の対応は不誠実きわまるもので、今後私たちは韓国山本争議を広く日本社会に訴えて支援態勢を拡げ、山本製作所の社会的責任を追及していきたいと思います。

 以上は昨06年8月29日に「支援する会」からの報告をアップしていたものです。

 年が明け今日は07年1月26日です。この間、清水町にある山本製作所にはほとんど連日、韓国山本労組の遠征団の方々がまともな話し合いを求めて訪問を続けています。座り込みもします。冬の門前行動はきびしい。夕方になればもうあたりは真っ暗です。2月になれば、韓国ではお正月を祝います。ですから遠征団の方々も家族の待つ韓国に一度帰ります。それにしても宿舎からの毎日の交通費も大変ですし、なんとか支える手立てはないのだろうかと腐心しています。国鉄の1047名の解雇撤回を求めるたたかいも、地域のリストラに抗しての闘いも、山本製作所の例も根っこは同じです。新自由主義には正義も道義も未来はない。働くものが本当に連帯しなければ明日はわが身ということになります。ご支援を心からお願いします。
                                               かわむらひさこ